その「当たり前」は立派なこと
おはようございます。
前回「ボランティアを始めます」という記事を書いてから、数人の方からDMを頂きました。
ぜひ会って話を聞いてもらいたいという方、遠いので会いには行けないけど話を聞いてもらいたいという方とやり取りをさせてもらい、僕もその中から多くの事を学ばせていただきました。ありがとうございます!
今後も活動は引き続き行って参りますので、ぜひよろしくお願いします。
さて、今回の記事では以前職場の先輩から言われて心に残っている一言を紹介させていただこうと思います。
「でも来るだけ偉いよ」
ある工場で働いていた頃の話です。
求人票には月の平均残業は10時間と記載されていたのに、いざ入社してみたら深夜まで残業続きの毎日。月の残業は90時間を超える事もありました。
それでもなんとかお金の為にと思って頑張ったのですが、心身共に疲弊しきってしまった上に残業代の未払いまで発覚し、結局働き始めてからわずか4ヵ月でギブアップしてしまいました・・・
上司に退職届を提出してから最後の出勤日まで、とにかく頭の中はお世話になった同じ班の人達への申し訳なさでいっぱいでした。
なかなか仕事が覚えられない僕にみんな一生懸命教えてくれてたのに・・・
あれだけ迷惑をかけても笑って許してくれたのに・・・
最終日の仕事が終わった後、班の人達へこれまでのお礼と仕事を教えてもらった恩を返せなかった事への謝罪をしました。
その際に先輩から言われた一言が「でも来るだけ偉いよ」だったんです。
この会社は残業も多いし給料は低い。
大してやりがいもないから若い奴は入ってもすぐに辞めていく。
ある日突然会社に来なくなってそのまま退職する奴もたくさんいた。
その中で、お前はちゃんと最後までバックれずに会社に来ただけ偉いと。
その言葉に強い衝撃を受けました。
退職届を出したとはいえ、決められた日まで出勤するのは当たり前。
何の連絡も無しに無断欠勤なんて自分には考えられない。
そんなの社会人として普通の事じゃないのか・・・?
そう考えた時に、改めて自分が今まで当然のようにしてきた事一つ一つに対して、もっと自信を持って良かったんだと思えてきました。
冒頭でもお話しましたが、今回ボランティアで発達障害のある方達とやり取りさせていただいて感じたのは、みんな仕事や学業に対してとても真面目に、そして一生懸命取り組んでいるという事です。
これはお話させていただいた全員に共通する事でした。
ミスばかり繰り返し、怒られて、不安と緊張に支配される毎日。
普通の人なら、そんな環境からとっくに逃げ出してると思います。
でも当事者の方達は、悩みながらもどうすれば改善出来るかを必死に考えていて、それでもどうしたらいいか分からないと見ず知らずの僕にまで相談する。
それってすごく前向きで立派な事だと思うんですよね。
でも本人にとってそれは大人としてごく当たり前の事で、第三者から見てどれだけ立派に映っているかに気付いていない。
だから、お話させていただく時には先輩から言われた「でも来るだけ偉いよ」を思い出しながら本人の気付いていない「偉い」を見つけて、教えてあげるように心がけています。
それでは今回は以上です。
また次回!